はんだ付けでシェルリード線を作ってみよう
レコード再生の中でのこだわりにおいて最も地味ながら大事なパーツ、シェルリード線。
特にユニバーサル式のトーンアームを使用しヘッドシェルとカートリッジを何個も買って使い分けていらっしゃる方にとっては馴染みのある部分なのではないでしょうか。
このシェルリード線も一つのケーブル、オヤイデ電気的にも売り分野の一つです。
勿論弊社完成品シェルリードも存在しますが、オヤイデ電気直営店ではなんと自作用のシェルチップも販売しております。
はんだ付けはシンプルなものの、かなり細かい作業になるためやや中級者向けではありますが、自作で拘ってみませんか?
今回使用する部材
・オヤイデ特注 銀メッキOFC ポーラス線 0.08sq ×12~15cm ※ご購入の際は1m~のm単位になります
・難燃ポリオレフィン熱収縮チューブG5 1.0mm 4色セット(緑/青/赤/白各10cm)
・金メッキシェルチップ 1.0 φ ×4 ※ご購入の際は20個入りが最小単位です
・金メッキシェルチップ 1.2 φ ×4 ※ご購入の際は20個入りが最小単位です
用意する工具
・HOZAN P-977 ワイヤーストリッパー
・はんだごて (高めの温度が細いこて先で使えるもの推奨)
・はんだ
・ヒートガン (収縮チューブの収縮用、ターボライターでも出来なくはないです)
・テスター (音でチェックできる機能のものが好ましいです)
・バイス (各固定用)
・ピンセット
作業手順
※製作にあたり個人の責任で行ってください。

まずポーラス線を必要な長さに切ります。
今回の作例では3cm強×4本で作っていきます。ヘッドシェルやトーンアームによっては短かったり長すぎたりすることも考えられるので、ご使用になる部分の長さを確かめてからカットしましょう。
次に、ケーブルを剥いていきます。剥く長さは3~4mm程です。
今回作例ではワイヤーストリッパーを使用していきます。ワイヤーストリッパーで剥く場合は物にもよりますが撚り線用のAWG28の部分か、P-977の場合は単線用AWG28もしくはAWG30くらいで剥けるくらいのやや細めの線束となっています。一度ワイヤーストリッパーで切れ込みを入れてから慎重に爪などで剥くとうまくいきます。
この時力ずくで引っ張ると線束が被覆から丸ごとすっぽ抜けてしまうこともあるので注意しましょう。
また、試してみましたがヘビースニップなどでは今回のポーラス線は剥けません。その代わりワイヤーストリッパーで剥く以外にもライターなどであぶることで剥くこともできる被覆になっています。

線を剥いたらシェルチップのはんだ付け部分の穴に通し、剥いた半分くらいの位置で折り返して固定します。
それを両端行っていきます。
片方の端を剥いてシェルチップを付けた後は、今回のポーラス線が被覆がずれやすいのもあり、ずらすだけで線束を露出させることができます。
また、今回の作例では1.0φのシェルチップ(主にヘッドシェル側用)と1.2φのシェルチップ(主にカートリッジ側用)を両方使うため、1本の線につき片端が1.2φ、もう一方が1.0φとなるように線を引っ掛けていきます。
そして4本分繰り返すのですが、この際に4本ともどちらが1.2φなのか1.0φなのかわからなくならないように向きをそろえるなどして判別しておきましょう。写真のように見た目では1.2φと1.0φはほぼ見分けがつきません。販売時の袋から1つずつ確認しながら出して作業するとよいでしょう。

今回ここまでで早くもはんだ付けに入ります。
バイスにシェルチップ部分を固定し、利き手にはんだごて、逆の手で写真のようにはんだとポーラス線部分を同時に持ち、ほんの一瞬はんだ付け部分にはんだごてを当てるのみではんだ付けします。使うはんだの量としても、1mm程度の太さのはんだであれば写真のように同時に持った時にはんだ付け部分に当たっている部分だけで十分なため、特に流し込むような動きも必要ありません。
残り7ヵ所も同じようにはんだ付けします。ここでも1.2φと1.0φがどちらかわかるようにきちんと管理しましょう。

最後に、保護と色分け、向きの判別もかねて収縮チューブをかけていきます。
今回の場合、はんだ付けさえ問題なければ基本失敗することもほぼないのですが、念のためテスターで確認もします。
作業中変に折り曲げてしまったり、単線の線材を使って製作したりという場合に中で断線している可能性もゼロではありません。
テスターをあてて特に問題が無ければ完成です。
