2芯シールドでRCAケーブルを作ってみよう
RCAケーブルを1芯のシールドケーブルで作成する方法はこちらでご紹介しました。
では、それ以上の芯数のケーブルでは?もちろん作れます。
今回は、オヤイデ電気直営店でも販売しているRCAケーブル自作キットを使用して、
2芯シールドケーブルでのRCAケーブル作りをご紹介します。
世の切り売りラインケーブルも結構2芯のものが多いので、これができるようになれば自作の選択肢もだいぶ広がります。
今回使用する部材
RCAケーブル自作セット:
・mogami 2549 1m ×2
・Amphenol ACPR-SWH はんだ付け式RCAコネクター シルバー ×2
・Amphenol ACPR-BLK はんだ付け式RCAコネクター ブラック ×2
用意する工具

・HOZAN N-838 ヘビースニップ (もしくは同等に金属用にも使えるはさみ)
・ペンチ
・ニッパー(金属用)
・ピンセット
・テスター (音でチェックできる機能のものが好ましいです)
・はんだごて (高めの温度が細いこて先で使えるもの推奨)
・はんだ
・ヒートガン (収縮チューブの収縮用)
・バイス (各プラグ固定用)
作業手順
※製作にあたり個人の責任で行ってください。
RCAプラグのカバーを外し、1本ずつそれぞれ黒と黒、銀と銀でケーブルに逆向きに通します。
その後透明の絶縁材も通しておきます。
次に、ケーブルを剥いていきます。
ケーブルの先端から13mm程剥き、シールドを束ねます。

中の芯線と介在をほぐし、介在のみを剥いた根元まで切り取ります。

透明な被覆の芯線を、別れている根元から剥きます。
色に関しては製作者本人が判別できればどちらでもよいのですが、世間的には「色がついている方をホット」と扱うことが多いです。このケーブルの場合は青色が有色、透明を無色と扱われます。
次に残りの青色の芯線を2mmほど剥いていきます。
上図のように各はんだ付けする位置や長さがあっていれば上出来です。
そしてそれを4本分繰り返します。
予備はんだを行います。
予備はんだとは、ケーブルを任意の場所にはんだ付けする前に、ケーブルにあらかじめはんだを染み込ませる、
またはプラグ側のケーブルを付ける位置にあらかじめはんだを盛っておくことを指します。
今回はホット側 (2mm剥いた青い芯線) のみ行います。
プラグ側にも予備はんだを行います。
今回の作例では、ホット側のみ予備はんだをしていきます。このとき、写真を参考にはんだを流し込み過ぎないようにしましょう。流し込み過ぎて塊になってしまうと、この後はんだ付けを行う際に溶けるまでに時間がかかり、熱の加え過ぎでケーブルの絶縁体が溶けてしまったり、プラグの絶縁体が変形してしまう、といった失敗に繋がります。
またこの段階やひとつ前のケーブルに染み込ませる段階で滑らかな形に仕上がらず、丸く塊になってしまうとしたら使用されているはんだに対してはんだごての出力そのものが足りていなかったり、こて先が劣化しすぎてしまっている可能性があります。


予備はんだがそれぞれ完了したら、プラグへケーブルをあてがいます。
まず、プラグのコールド側、フックのようになっている部分を少し起こして隙間を広げ、そこへ挟むように束ねたシールドをあてがい、くるむように曲げて固定します。コールド側のはんだ付け方法はプラグによってやりやすいやり方が異なるため、慣れてきたら都度やりやすい方法で応用できるようになるとよいでしょう。
また、今一度必ずハウジングと、透明な絶縁体をケーブルに通しているかチェックしましょう。
はんだ付け前に通すべきものを通し忘れるのは、初心者に限らず慣れてきてもやりがちなうっかりミスです。確認する癖をつけておきましょう。

これらの作業を4箇所分繰り返します。
この時に、後のコールド側のはんだ付けの妨げとなるため、ホット側の芯線はまだはんだ付け位置にあてがわず、離した状態にしておきます。
また、クランプもまだ閉じません。ここで閉じてしまうと、コールド側のはんだ付け時に外側の被覆が溶け、固定がもろくなってしまします。
プラグをバイスなどで固定し、コールド側からはんだ付けしていきます。
利き手ではんだごて、逆の手ではんだを持って、先にシールド線をフックに引っ掛けた先端部分をはんだ付けします。
プラグのコールド部分にはんだがなだらかな形状になるように、且つシールド線の曲げた部分にしっかり染み込ませます。
上記が出来たらプラグを裏返し、裏側にある穴からもはんだを流し込み、より強固にシールド線を固定します。

今度は利き手ではんだごて、逆の手でピンセットを持ち、ホット側をはんだ付けします。
RCAプラグは写真のように小さいバイスだと下にずれてしまいがちのため本当はもっとしっかりしたバイスの方が付けやすいですが、今回は初心者向けとしてあえて使用しています。はんだごての温度が十分であればはんだ付け自体は出来ます。
同じように4箇所分はんだ付けします。
ここまでの工程を終えたら、プラグのクランプ部分をペンチなどで絞めて、ケーブルをしっかり固定します。
しっかり剥く長さが合っていて、はんだ付けの熱の影響なく加工できていればクランプの位置には丁度外側の何も剥いていない被覆がかかった部分が来て、締めることにより強固に固定することができます。ここがきちんとできるかどうかがケーブル自作において耐久性にかかわります。
クランプを締め終えたら、透明な絶縁体を通し、ハウジングを閉じます。
これで一通りの加工は完了しましたが、最後にはしっかりとテスターで導通を確認しましょう。
プラグから見たピンとピン、リングとリングの導通は勿論ですが、絶縁されていなければいけないピンとリングが導通していないこともきちんと確かめましょう。

テスターによるチェックでも問題が無ければ完成です。
