“ACROSS 3000”は空気層をダンパーとした画期的な十字絶縁構造「C.I.S」ストラクチャーにより生み出された、独創的かつ革新的なケーブル設計が特徴です。初代の“ACROSS 2000”は、ACROSSシリーズ初の2.0 sq導体のスピーカーケーブルとして2006年に登場しました。その後2015年にオヤイデ独自の精密導体“102 SSC”/3E撚りを採用して、導体経を3.0 sqにサイズアップした“ACROSS 3000”にモデルチェンジしています。
ACROSSスピーカーケーブルは、発売以来オヤイデ電気の中核スピーカーケーブルの地位を担い、シリーズ累計10万メートルを超える出荷数を誇ります。そのパフォーマンスの高さは世界中のオーディオファイルの認めるところです。
“ACROSS 3000 SGY”は、“ACROSS 3000”スピーカーケーブルの持つ基本性能の高さを、プラグ付き完成品として今まで以上に実感していただくために、旧モデルからケーブル周りのパーツを再検討し変更しました。新開発された“SGSL”純銀+厚肉24K金メッキ Yラグや“NRF-005T”非磁性ノイズ抑制テープ等を新たに採用し、各マテリアルの細部まで拘り抜き、アップデートしました。
アンプからの出力信号のロスを抑えつつ、いわゆる“プラグを含めたケーブルの癖”を付加する事を出来る限り排除して、信号をありのままにスピーカーに伝えます。その癖のないフラットでニュートラルな音調と俊敏なレスポンスは音像を膨らませる事なく音楽を正確に描写し、低域から高域までの自然な音のつながり、正確な位相や揃ったタイムアライメント、歪みの無いディテールを提供します。
より正確な音場を構築することにより、ヴォーカルは上方に散らばる事無くバランス良くスピーカーのツイーターの高さに定位し、ベース音はより低く感じられる様になり、スピーカーとスピーカーの間に自然な音像で音楽を再現します。
ケーブルを含め全てのオーディオアクセサリーは、オーディオ機器とはインターラクティブな関係ではあります。リスニングの際、デジタルやアナログのソースを問わず、あらゆる年代の多彩なジャンルの音楽から、今まで気付かなかった表現のディテールを明らかにする手助けとなるように、“ACROSS 3000 SGY”へと飛躍的な進化を遂げました。革新技術の粋を極めたオヤイデの自信作をぜひご堪能下さい。
不純物の混入を極力避ける為にJIS C1011に準拠した無酸素銅の中でもリサイクル銅を一切含まないバージン銅のみを使用。ピーリング加工を施すことで表面に付着した不純物を100%除去しています。
導体表層を流れる電気信号の流れをより円滑にするため、天然ダイヤモンドダイスで細線化し、素線の表面平滑性を向上。
標準誤差許容値±8μmをはるかに凌ぐ±1μmという加工精度で細線化された素線です。
撚り線行程で、世界初の高密度異径導体3E撚り構造を採用(三洲電線特許取得)。素線の密度と真円度を高め、電気特性を安定化。2度にわたるアニーリング加工で、素線の機械的な応力歪を排除。製造管理の数値、メンテナンス、出荷日数などを徹底して製品管理しています。
3E撚り構造は同心撚り配列構成の一括集合撚り線導体で、3種類の異なる素線径を配置する事により、撚り線配列を緻密化して、導体特性値の向上を図ります。この3種類の異なる導体径の素線はジオメトリックに配置され、素線間の隙間を最小限に抑え、素線密度の向上を果たします。
更に撚り線外径の安定かつ高精度な外径を保ち、撚り後の断面が真円という世界でも類を見ない導体構造です。これにより、絶縁体と導体を均一に密着させ、絶縁材のランダムな厚みを排除して均一化して電気特性等の安定化を図っています。
空気層をダンパーとし、静電容量を下げて高域特性を改善しつつ、その優れたスタビライザー効果によって振動を減衰する、オヤイデ電気独自の十字絶縁構造 (C.I.Sストラクチャー)を採用。 C.I.Sストラクチャーは、中心導体を面ではなく点でサポートし、中心導体と外部との相互干渉を最小限に抑えます。
C.I.S構造はその優れたスタビライザー効果だけではなく、電気特性の向上にも大きく貢献しています。空気層を設けているため、静電容量の大幅な軽減に高い効果を生み出します。C.I.Sストラクチャーを構成する絶縁材には、一般的に使用されるPVCに比して誘電率が1/4という極めて低い値を示す高分子ポリオレフィンを使用。また外装シースには、古河電工が開発したオーディオ専用ハロゲンフリーシースを採用。高い制振特性と電気的特性の向上により、ロスの無い低音域の再生を実現しています。
これら独創的な構造と選び抜かれたマテリアルによって、“ACROSS 3000”は、他の追随を許さない俊敏なレスポンス、ストレスのない空間表現が際立つのです。
左右両端末合計8箇所には、オヤイデ電気が今回、スピーカー端子接続用プラグとして新たに開発した“SGSL” 純銀メッキ下地+厚肉24K金メッキ Yラグが装着されています。“SGSL”は、金メッキが与える長期安定性と癖のない中域レンジの位相特性の良さを生かしつつ、高域レンジが伸びるように銀メッキを下地に施すことで絶妙にチューニングをしています。
ベースとなる素材は、鉛や鉄分を含まない、RoHS対応の国産真鍮を採用。直径15mmの丸棒の状態から先端部を圧延加工し、専用金型により打ち抜き・曲げ加工がなされます。先端挿入部は、幅広いスピーカー端子にフィットさせるためmm・8mmの2段形状をとっています。
熱処理された本体は、機械的にバレル研磨された後、磨き職人の手により1つ1つバフ研磨を施します。完璧なまでに磨き上げられた本体は、純銀メッキ下地+厚肉24K金メッキの2レイヤー・プレーティングによって仕上げられます。
直径4mmのケーブル貫通部に対し、直径5mmの高剛性ステンレス製止めねじを使用。これにより本体とスクリュー部の隙間を排除し、ケーブルとプラグ本体は2つのスクリューにより確実な接触と固定を実現します。
“SGSL”とケーブルは、トルク管理されたネジ締めによって接合されています。さらに、耐久性と導体の酸化防止を兼ね、ガスバリアー性に優れた接着剤付き架橋ポリオレフィン製熱収縮チューブでプラグとケーブルの周辺を完全密封しています。
スピーカーケーブルは導体間で浮遊静電容量が発生し、静電誘導によって電界ノイズの影響を受けやすくなります。“NRF-005T”は旭化成株式会社が開発したPULSHUT®を用いて商品化した革新的な非磁性ノイズ抑制テープです。PULSHUT®は原音に殆ど影響を及ぼさず、電界ノイズをジュール熱に変換することで抑制します。 “NRF-005T”を搭載してチューニングすることにより、以前とは比較にならない程、音楽の躍動感と原音忠実性の両立を実現しました。
チューニングの際、“NRF-005T”をスピーカー側のケーブル分岐部分に貼って音決めをしていますので、ケーブル取付の際はケーブル表面に印字された矢印の方向に沿って信号が流れるように必ず接続してください。
品名 | ACROSS 3000 SGY |
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ケーブル | ACROSS 3000 |
ケーブル構造 | C.I.S(Cross Insulated Stabilizer)ストラクチャー |
ケーブル導体 | 精密導体“102SSC” |
素線構成 | 3.0sq(37/-3E撚り) |
ケーブル絶縁体十字部 | 高分子ポリオレフィン |
ケーブル絶縁体外周部 | ポリエチレン |
ケーブル外装 | オーディオ専用ハロゲンフリーシース |
ケーブル外径 | 9.2×18.5mm |
導体抵抗 | 0.63Ω/100m (at 20℃) |
静電容量 | 34pF/m (1kHz) |
端末プラグ | Yラグ SGSL(真鍮素材(RoHS対応)純銀メッキ下地/厚肉24K金メッキ) |
JAN CODE | ACROSS 3000 SGY 1.5m Pr.:4582387109799 ACROSS 3000 SGY 2.0m Pr.:4582387109805 ACROSS 3000 SGY 2.5m Pr.:4582387109812 ACROSS 3000 SGY 3.0m Pr.:4582387109829 |
価格 | ACROSS 3000 SGY 1.5m Pr. オープン価格 (市場想定売価 ¥34,100円(税込)) ACROSS 3000 SGY 2.0m Pr. オープン価格 (市場想定売価 ¥37,840円(税込)) ACROSS 3000 SGY 2.5m Pr. オープン価格 (市場想定売価 ¥41,580円(税込)) ACROSS 3000 SGY 3.0m Pr. オープン価格 (市場想定売価 ¥45,320円(税込)) |
ケーブル延長 | 0.5m増すごとに+ 3,740円(税込) |
発売年月日 | 2023年1月27日 |