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HS-TF

テキサリュームバージョンヘッドシェル

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概要

軽量でありながら高剛性、高靱性を備え、振動をすばやく減衰させること、私たちはこの主題を掲げ、2007年に画期的なカーボンFRP製ヘッドシェル「HS-CF」を世に送り出しました。「HS-CF」の登場は、ヘッドシェルのマテリアルとして、カーボンが極めて優れた特性を有していることを証明した瞬間でもあり、発売からわずか2年で累計1,200個を突破する出荷数が、従来のヘッドシェルにはない優位性を物語っています。

さらに2009年春、私たちはテキサリュームという最先端素材に着眼。カーボンとテキサリュームとの振動モード分散型ハイブリッドインシュレーター「INS-CF」を発売するに至ります。そのシャープでハイレスポンスな音楽体験は、瞬く間に世界のオーディオファイルに受け入れられるとともに、この新素材のさらなる発展を予感させる出来事でもありました。

そして2009年秋、カーボンにテキサリュームを纏った振動モード分散型ハイブリッドヘッドシェル「HS-TF」が登場します。銀白に耀く「HS-TF」のスタイルは、まさにレコード盤を疾走する白豹の如く、カートリッジのトレーサビリティを正確無比にアシスト。また、「HS-TF」用にモディファイされたPCOCC-Aリードワイヤー「HSR-CU Special Edition」により、盤面から捉えられたシグナルは、エネルギッシュに余すことなくトーンアームに伝えられます。シャープでありながら、かつてないほどにアグレッシブなレコード体験。「HS-TF」は貴方のアナログライフに新時代が到来したことを実感させてくれるでしょう。

特徴

カーボン+テキサリュームによるハイブリッドFRPシェル

単一素材では振動モードが単一になり、その素材の持つ固有の性質が反映されます。オヤイデ電気では、INS-CFで得られた実績を元に、最先端素材「テキサリューム」をヘッドシェルの表面・裏面の両面にわたり採用。高密度ガラスファイバーにアルミニウムメタライジングコーティングさせたこの最先端素材は、カーボンより密度が高く、幾分柔らかいという特質を有します(密度:テキサリューム2.55g/cm3、カーボン繊維1.84g/cm3 ヤング率:テキサリューム 69GPa、カーボン繊維392GPa)。このテキサリュームをドライカーボンクロスにハイブリッドすることで、カーボン素材単体の振動モードを分散させています。1K平織とされたテキサリュームは、性能面だけでなく、銀白に耀く美しさをヘッドシェルに与えています。

テキサリュームに挟まれた内層は、13層にわたるカーボンクロスで構成されています。カーボンクロス材には、ボーイングの新型機にも使用されている、東レ製 高強度炭素繊維「T700」を採用。

また、カーボンクロス各層の厚みを均一とせず、わずかに変化させることで、振動の減衰効果を最大限に高めています。これらテキサリュームとカーボンクロスを高靱性エポキシ樹脂にてCFRP化。

シェルの成形はHS-CFと同様に、金型により一体アングル成型を採用。これにより、2つの板材を直角に接着剤接合してL字形状とした場合に生じる、振動モーメントの乱れや板材の脱落を回避しています。成形物はその後、CNCマシニングにより一つ一つ切削加工が施され、パーツとして完成されます。これにより、高剛性、高靱性を備え、振動をすばやく減衰させつつも、音楽の雰囲気を損なわない、先進の性能を有したヘッドシェル部の開発に成功しました。

ソケット部

トーンアームに嵌合されるソケット部は、アルミカップリングに30%ガラスフィラー混合PBT樹脂を圧入して構成。この樹脂はエンジニアリングプラスチックに分類される高強度樹脂であり、ソケット部の振動減衰および強度の増強に寄与しています。コンタクトピンは真鍮へ金メッキを施しました。トーンアームコンタクト部およびリードワイヤーコンタクト部には、ロジウムメッキをプレーティングした真鍮材を採用。高域特性と耐久性の向上を図っています。

指掛け部

指掛け部にも、オヤイデ電気ならではのこだわりがあります。「HS-TF」では、アルミ材にシックな梨地クロムメッキを施した指掛け部を採用。ヘッドシェル部の前方側に配置したことで、アームのよりスムーズな操作性を実現。絶妙なアールでデザインされた指掛け部は、アームをレコード盤に誘う指先に、上質で心地よい感触を与えてくれます。

シェルリード・ワイヤー(HSR-CU Special Edition)

PCOCC-A(単一方向性結晶無酸素銅線)を導体に採用し、2009年春に発売された「HSR-CU」を基に、「HS-TF」専用にモディファイした「HSR-CU Special Edition」を標準搭載。ワイヤー部分は「HSR-CU」と同様。すなわち、素線全体を撚るのではなく、0.08mmの素線を幾何学的に安定した1ユニット20本同心撚り構造にし、さらに3つのユニットを1つにグループ化。

外装には絶縁物の中でも群を抜いた電気特性を持つPFAを採用。しかも、絶縁体の厚さは0.18mmという驚異的な薄さを実現。これら胴体構造、絶縁体により、伝送ロスをストイックなまでに軽減。端末チップ部は、リン青銅を母材とし、経年による酸化防止と導電率および耐久性の向上を図るため、「HSR-CU Special Edition」ならではのロジウムプレーティングを施しました。

ロジウムプレーティングは音質面においても、「HS-TF」のシャープな音楽再生能をさらに顕著なものにすることに寄与しています。「HSR-CU Special Edition」により、盤面から捉えられたシグナルは、エネルギッシュに余すことなくトーンアームに伝えられます。

製品仕様

品名 ユニバーサル・アーム用ヘッドシェル 「HS-TF」
シェル 4.0mm厚CFRP(13層カーボンクロス+表裏各1層テキサリュームクロスの計15層をエポキシ樹脂で硬化)
ソケット アルミカップリング 圧入樹脂絶縁 コンタクト 真ちゅう製ロジウムメッキ
寸法 L=56mm W=20mm H=15.9mm(指受け部を除く)
質量 10.7g(付属シェルリードワイヤー「HSR-CU Special Edition」含む)
付属品 PCOCC-A(3/20/0.08)導体シェルリードワイヤー「HSR-CU Special Edition」 アルミねじ(M2.6/長さ7mmが2本、M2.6/長さ12mmが2本) アルミナット(M2.6サイズが2個)
JAN CODE 4562112760792
定価 14,800円(税別)
発売年月日 2009年11月20日

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