トーンアーム用の5pinソケットを使用したフォノケーブルを作ってみよう
今回使用する部材
フォノケーブル自作セット(金メッキ):
・OYAIDE 3398-SY 1m ×2
・潤工社 ジュンフロンFEP 銀メッキ0.3sq 1m
・フォノケーブル用5pinソケット(金メッキ、キャップ付き)
・Amphenol ACPL-CWH RCAプラグ(白)
・Amphenol ACPL-CRD RCAプラグ(赤)
・住友電工 スミチューブF(Z) 8mm 黒色 2cm ×2
・PANDUIT HSTTチューブ 3.2mm 白色 3cm
・PANDUIT HSTTチューブ 3.2mm 赤色 3cm
・TECHFLEX PETチューブ3/8inch 80cm
・ニチフ 1.25Y-4S Y型圧着端子
・ニチフ TIC-1.25 絶縁キャップ 緑色
用意する工具

・HOZAN N-838 ヘビースニップ (もしくは同等に金属用にも使えるはさみ)
・ペンチ
・ニッパー(金属用)
・ピンセット
・テスター (音でチェックできる機能のものが好ましいです)
・はんだごて
(素早くつけなくてはならない箇所があるため、高めの温度が細いこて先で使えるもの推奨)
・はんだ
・ヒートガン (収縮チューブの収縮用)
・バイス (各プラグ固定用)
作業手順
※製作にあたり個人の責任で行ってください。
まずRCAコネクター側から加工を行います。
赤・白ともにハウジング、絶縁体を外して、カットされている3398-SYに通します。
この時、必ずしも気にしなければならないことでもないのですが、ケーブルの印字の向きとしては文字の末尾の方(印字のOYAIDEで例えると”E”側の方)から入れていきます。そうすることで、トーンアーム側(上流)からフォノ入力側(下流)の方向で印字方向を揃えられます。


次にケーブルの先端を剥いていきます。
一番外側のシースのみを8mm程剥いてシールドを束ねます。
そして芯線を慎重に3mm程剥きます。この際3398-SYは剥けないからと言って力ずくで引くと芯線のみが抜けてずれてしまうこともあるので注意してください。
シールドと芯線にそれぞれ予備はんだをします。この際、それぞれの線にはんだを盛りすぎずに束ねた状態よりなるべく太くならないようにします。

次にプラグ側にも予備はんだをします。これも盛りすぎには注意しましょう。
ホット側はなるべく予備はんだを行うことを推奨しますが、今回この後の手順であればコールド側は必須ではありません。
あくまで一例ですのではんだ付けに慣れている方はご自身のやりやすい手順で加工してください。

予備ハンダまで完了した3398-SYをプラグにあてます。
コールド側は予備はんだで棒状になったシールドをプラグのコールド側の穴に通します。
ホット側はコールドが穴に通った状態で芯線が接触するように形を整えます。

プラグをバイス等で固定し、それぞれをはんだ付けしていきます。
ホット側はプラグ、ケーブルともに予備ハンダを行っているのではんだを足すことなく予備ハンダのみを溶かして付けます。
コールド側は穴の根元へはんだを溶かしていきます。

はんだ付けを終えたら、コールド側の飛び出した余分な部分はカットします。
加えてクランプ部分でかしめ込むのですが、今回の3398-SYはクランプに対して非常に細いので、3つ折りのように片方の内側へもう片方を畳みこむようにして締めます。

そこへ絶縁体とハウジングを被せて閉めます。
コールド側のはんだ付けの出っ張り具合によっては閉じづらい場合もあるかもしれませんが、きちんとはんだ付けできていればより平らになるよう切り落としても大丈夫ですし、プラグのコールド側を多少内側へ曲げてしまっても問題ありません。

この後でまとめるためのPETチューブを通すのですが、このままだと5pin側でLRの区別がわかりづらくなってしまいます。
そのためまず反対側の端、剥く部分も考慮し端から5~8mmの部分に赤白の収縮チューブを被せて色分けをします。

次は一旦アース線の加工をしていきます。
アース線用のジュンフロン0.3sqを端から5mm程剥き、こちらも予備ハンダをしていきます。

アース端子用のY端子1.25Y-4Sへ剥いた側を差し込み、取り付けるY字部分の側からはんだを流し込んではんだ付けします。ペンチなどで押しつぶして圧着しても良いのですが、つぶし方が不十分だと抜けてしまうこともあるため、専用の圧着工具をお持ちでない場合ははんだ付けが無難かと思います。
はんだ付けを終えたら、キャップ(TIC-1.25)を通して被せます。

これでRCA側の加工がすべて完了したので、チューブを被せて、5pinコネクター側の加工に移ります。
まず固定用の収縮チューブとPETチューブを、[ 収縮チューブ→PETチューブ→収縮チューブ ] の順で3本束ねて通します。この時、なるべく中で線が交差してしまわぬように通すときれいに仕上がります。 端を一旦テープなどで留めてもよいでしょう。
まだこの段階ではPETチューブの固定は行いません。

次に、5pinソケットへはんだ付けするための準備を行っていきます。
3398-SYをLRともに外装を8mm程剥いて、シールド線を束ねます。
またそこから芯線を2mm程剥き、アース線のジュンフロン0.3sqも同じく2mm程剥きます。
その後それぞれの銅線束5箇所に予備はんだをします。

5pin側にも予備はんだをします。この時、はんだによって隣の電極と間違ってつながってしまわないよう気を付けましょう。プラスチックが溶けてしまいやすいため、長時間押し当てるのもNGです。
また、この後のはんだ付けの邪魔になるため、電極両脇にある突起2ヵ所はカットしておきます。
フォノ5pinソケットへはんだ付けしていきます。
予備ハンダを利用してなるべくはんだを足さず、短時間でサッとつけていきます。
pin配置としては写真のようになっており、これに則って正しい場所へはんだ付けしてください。また、付けるときに線どうしが交差しないようにも気を付けましょう。

はんだ付けが終わったら、この時点で一度テスターをあててみましょう。
チューブを被せてしまってからの修正はかなり手間なので、この時点で正しく作れていることを確認します。


テスターでの導通チェックがOKであれば、5pinコネクター側を仕上げていくと同時にPETチューブを固定していきます。
先ほどはんだ付けした5pinコネクターの端に収縮チューブとPETチューブを寄せ、PETチューブの上から収縮チューブがかぶさるように整えます。その状態で熱を加え、収縮チューブを縮めて固定します。その際、PETチューブにまで熱が加わってしまうと溶けてしまうため、慎重に縮めていきます。濡れた布などでPETチューブの部分を保護しながら行ってもよいでしょう。

5pin側は縮め終えたらキャップを被せます。

反対側はPETチューブの端に併せて収縮チューブを上から被せ、縮めて固定します。
最後にもう一度テスターを当ててはんだ付け外れやショートが無いかを確認したら完成です。
