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AZ-910

純銀ハイエンドRCAケーブル

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概要

2008年に発売された5N純銀導体採用のXLRケーブル”AR-910”は、国内はもとより海外ハイエンドオーディオファイルから熱烈な支持をもって迎えられるとともに、RCAバージョンを待望する声が多く寄せられました。このリクエストに応えるべく、この度「ピュアシルバー・ピュアシグナル」をコンセプトにしたハイエンドRCAケーブル”AZ-910”が鮮烈デビューを果たします。

AZ-910のケーブル部には、”AR-910”と同様、5N純銀導体ツインナックスケーブル”FTVS-910”を採用。5N純銀導体には、導体表面を鏡面化するスキンパス加工と、応力歪みを緩和するアニール処理を施し、銀の優れた伝送能力を極限まで引き出しています。RCAプラグには、パイプ形状の5N純銀センターピンを有した「純銀コンタクトVer. GENESIS 」を採用。当社最高級RCAプラグを”AZ-910”専用にモディファイした特別品です。

はんだには、4.7%もの純銀含有率を誇る音響用はんだ”SS-47”を採用し、ケーブルとRCAプラグを高精度にアッセンブルしています。”AZ-910”が到達し得る卓越した音楽表現力は、ハイエンドオーディオファイルのマインドを最高潮にまで高揚させます。

銀(Ag)は銅(Cu)に比して導電率が5%高く、現在知られている最も電気特性に優れた金属であり、オーディオ用ケーブルにおける究極の導体マテリアルといえます。しかしながら、銀は銅の10倍以上もの高価なレアメタルである上、その純度や加工工程の如何によって、もたらされる再生音に雲泥の差が生じます。

オヤイデ電気では、5N純銀からなる”FTVS-910”ケーブル導体および「純銀コンタクトVer. GENESIS 」RCAプラグのセンターピン製造において、国内有数の銀加工専門業者と提携。インダストリアルグレードとは一線を画す、ジュエリーグレードの5N(純度99.9995%)バージンシルバーインゴットを用い、不純物の混入を防ぐため、セラミック製のルツボで溶解。19工程にも及ぶ冷間圧延工程と天然ダイヤモンドダイスによる低速引き抜き加工によって線引き。

さらに導体表面を鏡面化するスキンパス加工を行った後、2度にわたるアニール処理を施し、線引きで生じた応力歪みを緩和。これら全ての工程は、酸素による酸化を防ぐため、不活性ガスを充填させた状態で行われます。他社の銀線ケーブルとは一線を画す、徹底した品質管理によって、AZ-910の5N純銀導体および5Nセンターピンは製造されています。

特徴

ケーブル部分:導体

高速伝送を実現するために選択された最良の素材「純銀」。”AZ-910”のケーブル部分に用いられる”FTVS-910”は、中心導体に金属中で最も導電率(銀 61e6 銅 58e6 σ[S/m])の高い5Nクラスの純銀導体を採用しています。

導電率からもその優れた特性を察知することが可能ですが、純銀は高純度銅よりも遥かに電気特性が優れるレアメタルです。素材自体の価格差が、実に70倍以上(7/08’現在)というプレミアム・マテリアルをコアに持つ”FTVS-910”。その精錬・精線方法にも匠の技と、品質に対する深い造詣が冴えわたります。インダストリアルグレードとは一線を画す、ジュエリーグレードの純銀をインゴットの状態から加工に入ります。

”FTVS-910”はインゴットの状態ですでに5Nのバージンマテリアルを、セラミック製のルツボで溶解させます。しかも、このルツボはワンショットごとに交換され、常に新しい状態の物が使用されます。これらすべて工程は高周波電気炉の中で作業され、しかも作業中は不活性ガスを炉内に封入し、酸素との遮断を図ることによって不純物の混入を防ぎます。

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さらに溶解後、直径15mmの丸棒に成型された純銀は、19工程にも及ぶ冷間圧延工程を経て線状に形成されます。その後、いよいよ精線工程に入りますが、ここでも匠の技が生かされます。急激なダウンサイジング化を嫌い、数回に及び天然ダイヤモンドダイスによる低速引き抜き加工を行います。約1.05mmに揃えられた銀線は、導体の表面を削り平滑化させるスキンパス加工を行い、導体の表面を鏡面化します。

しかし、作業工程はここで終了するわけではありません。引き抜き工程により発生した結晶内のストレスを緩和させる為、2度にわたりアニール処理が施されます。一定温度に保たれた低温電気炉の中で、ゆっくりと時間をかけケーブル内に発生した応力歪みを緩和します。この間、電気炉内は不活性ガスを充填させ酸素との結合を防ぎ、まったく不純物を含まない高純度純銀線が完成します。さらに、完成した銀線はすぐさま窒素ガスを封入しパッケージングされ、絶縁体を付ける工程まで大切に保管されます。

ケーブル部分:絶縁体

信号を伝送する上で、導体はもっとも重要な要素です。しかし、ケーブルとしての伝送特性を高めるためには、絶縁体も重要な要素です。”FTVS-910”は、絶縁体による信号の損失を軽減するために、最も絶縁特性に優れたフッ素樹脂(PFA)を使用。PFAは、現存する樹脂絶縁体の中でも最も誘電率の低い物質です。さらに充填層にもオヤイデのケーブルに対する造詣がうかがえます。発泡させることにより空気を含ませたフォームPE(ポリエチレン)を充填層にマウント。充填層による誘電率の上昇を防ぐとともに、ケーブルとしての柔軟性を高めます。さらに、この異種マテリアルによるレイアウトは電気的特性の向上のみならず、内部発生する振動を共振点を変えることにより素早く減衰させます。

ケーブル部分:3レイヤー・ハイブリッド・シールディング

追い求めたのは限りないトランスペアレンシィ。”FTVS-910”から奏でられる静寂感は、複雑化するシステム環境から発生するあらゆる周波数帯域のノイズに適応させるため、シールドデザインがなされました。1層目の半導体層は、静電気ノイズの抑制を促すと共に、電磁波に対して高いシールド性能を発揮。2層目のカッパーフォイルシールドは、100%の遮蔽率を誇り高周波ノイズに対して有効性を発揮します。3層目のシルバープレーティングメッシュシールドは、90%の遮蔽率に設定されています。メッシュシールドは低周波帯域のノイズに有効性を発揮しますが、さらに素線をシルバープレーティングすることにより、高周波帯域にも高いシールド性能を発揮します。これは信号のスキンエフェクト効果を利用した結果です。

ケーブル部分:半導体層

PFAは、すぐれた電気特性を持つ絶縁体ですが、同時に最も静電気を帯電しやすい樹脂です。ケーブル内に信号が流れると微弱振動が発生し、静電気を帯電している物質はその振動によりコロナ放電をします。”FTVS-910”はこの問題を解決するために、充填層の外周にカーボンPE半導体層をマウント。これにより、PFAに帯電された電荷は、半導体層を通して解放されます。

ケーブル部分:外装

外郭にマウントされた透明ウレタンシースは”FTVS-910”の美しさを引き立たせるだけではありません。ポリウレタンシースは機械的な強度を持ち、温度変化による軟硬化することなく、常に一定の硬度を保つ素材です。さらにポリウレタン材は、衝撃吸収性に優れ弾性率も高いため、外部振動とのアイソレーションに大きく貢献します。デザインは機能の延長線上にあり、そのたいぐい稀なる美しさは必然的に生まれたのです。

RCAプラグ(純銀コンタクトVer. GENESIS)概要

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RCAプラグには、パイプ形状の5N純銀センターピンを有した「純銀コンタクトVer. GENESIS 」を採用。当社最高級RCAプラグ”GENESIS”をAZ-910専用にモディファイした特別品です。

本体後部に配置されたスクリュー式チャックは、キャップから独立することによって狭小な場所でも確実なホールディング作業を実現します。またチャック部分の操作には光学レンズをイメージ。本体のスクリュー部に高粘度グリースを塗布することによって、あたかもレンズを絞る感触を得ます。これは感覚的な喜びを得るだけでなく、本体とシェルのバイブレーションコントロールを目的としています。もちろん素材の選択にも余念がありません。真鍮製ボディはカメラと同じ硬質クロメートメッキ。

そして、”AZ-910”のためだけに特別チューニングされた5N純銀センターピンの採用。高度なCNC加工によりソリッドな部材から一つ一つ削りだされ抜群の精度を誇ります。センターピンには、ロジウムメッキからなるプレーティングを施し、長期にわたる耐久性と音質チューニングを行っています。

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RCAプラグ:材質・加工

高度に磨き上げられたジャパーニーズ・クラフトマンシップによって作り上げられた”純銀コンタクトVer. GENESIS ”。センターピンは、5N純銀からなる丸棒を高度にプログラムされたCNCマシニングによって、高い精度で切削加工が施され、入念に機械的にバレル研磨された後、プラチナ+ロジウムのコンビネーションプレーティングがなされます。そしてピンと本体の絶縁には、電気特性に優れるPTFEにインサート成型され、電気特性に優れ耐震性の高いコンタクト部を形成します。

本体も12mm銅合金丸棒材からCNCマシニングにより切削加工。6ピースに分割された先端部は確実な曲面接触を可能にし、伝送ロスを抑制します。同様にアウターシェル、ハウジングも真鍮丸棒材からCNCマシニングにより切削加工されています。CNCマシニングにより切削加工されたシェルとボディは、従来あるロストワックス性と比べ密度が高く、高いシールド性能と伝送特性を発揮します。表面処理には、カメラのボディと同様に硬質クロムメッキが施されています。

RCAプラグ:使いやすさの追求

オヤイデほどユーザビリティ溢れる製品は他に類を見ません。なぜなら、オヤイデは常に販売を通してエンドユーザーと接し、カスタマーニーズを容易に取り入れる環境にあるからです。 ”純銀コンタクトVer. GENESIS”にもそのスピリッツは息づいています。

独立ロッキングスリーブはバイブレーションコントロールのためだけではありません。従来のコレットチャック式は先端部キャップを回転させチャッキングさせますが、”純銀コンタクトVer. GENESIS”はスクリュー式チャック部分を本体後部に配置し、キャップから独立することによって狭小な場所でも確実なホールディング作業を実現します。

RCAプラグ:デザイン

デザインは機能の延長線上にあり、そのたいぐい稀なる美しさは必然的に生まれたのです。一瞬の時を捉えるカメラのレンズからインスピレーションされたデザインは”純銀コンタクトVer. GENESIS”の秘めたるポテンシャルを代弁します。「研ぎ澄まされた」という表現がふさわしい力強くキレのあるボディデザインが醸し出す美しさが、あなたの目をたちどころに奪います。力感、そして官能や精緻さまでもが、その魅力をさらに高め、期待感の演出へつづくのです。日常の中の非日常的な時間へ誘うための極上の逸品。

高いユーティリティに毅然とした存在感と卓越したパフォーマンスを備え、瞬く間に誰をも魅了します。 そこには瞬時にみなぎるオヤイデの血統があります。よりパワフルに、よりダイナミックに、よりしなやかに。そして、さらに洗練を極めて。 それが”純銀コンタクトVer. GENESIS”です。

音響専用はんだ”SS-47”を使用

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プラグとケーブルは音響専用の無鉛銀はんだ“SS-47”にてはんだ付け。通常のはんだはコスト面から錫の純度が99.9%(3N)程度です。”SS-47”はさらに純度を上げ不純物を極限まで排し、実に99.993%(4N)以上という高純度錫を採用。また導電率の向上、はんだの食われ防止を目的とし、銀、銅を配合しました。

しかも通常の合金はんだの場合、銀の配合比は3~3.5%ですが”SS-47”はなんと4.7%という物量を惜しげもなく投入。さらに、金属の中でも銀の次に導電率の高い銅を1.7%配合。この配合比により導電率は飛躍的に向上し、共晶点217度に設定することに成功。 勿論これらの配合比は、数値的なデータと作業性だけで判断したわけではありません。

オーディオ用はんだと銘を打つには、音質が最優先されてしかるべきと考えます。 さまざまな配合比のプロトモデルを幾度とないヒヤリングテストにより生み出されたのが”SS-47”なのです。

製品仕様

ケーブル FTVS-910
ケーブル導体 1.0mm 5N(99.9995%)純銀
絶縁体 / 充填層 フッ素樹脂(PFA) / フォームポリエチレン(FPE)
ケーブルシールド 導電性PE / 銅箔+銀メッキ銅(編組率90%以上))
ケーブル外装 UVカットポリウレタン
インピーダンス 110 Ω
静電容量 72.1nF/Km
減衰量 74.5 dB/Km
ケーブル外装 UVカットポリウレタン
導体抵抗 25 Ω/Km
ケーブル外径 8.5mm
コネクター 純銀コンタクトVer.GENESIS
JAN CODE AZ-910 0.7m(ペア) 4582387100000
AZ-910 1.0m(ペア) 4582387100017
AZ-910 1.3m(ペア) 4582387100024
価格 AZ-910 0.7m(ペア)  オープンプライス:実勢価格59,400円(税込)
AZ-910 1.0m(ペア)  オープンプライス:実勢価格68,200円(税込)
AZ-910 1.3m(ペア)  オープンプライス:実勢価格77,000円(税込)
ケーブル延長 0.5m増すごとに+15,950円(税込)
発売年月日 2010年12月25日

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