今回は、昨年話題を呼んだACOUSTIC REVIVE社のデジタル・シグナル・アイソレーション・エキサイーター(長げー名前だなぁ)「DSIX」の箱を使ってアクティブデジタルケーブルを作って見ましょう。
尚、デジタル信号専用なのでアナログ信号には使えませんのであしからず…
これが、内部写真です。
裏ふたには、きっちりとグリーンカーボランダムが張り巡らされています。基盤だけ見たらどーって事ないんだけど、ビシェの抵抗がさりげなく使われてたりして…
写真の中のケーブルなどの紹介
- ■ ケーブル : OYAIDE SL-75AD 1.2m
- ■ RCAプラグ : TMS RCAプラグ(2個)
- ■ ハンダ : KR-19 SHRMA <LFM38> 5m
- ■ ジャンパー線 : 4N純銀0.8㎜ 10cm
- ■ 熱収縮チューブ 12mm 10cm
- ■ ビニールテープ 少々
用意するもの
- ■ よく切れるはさみ
- ■ ドライバー +
- ■ ハンダコテ
- ■ テスター
ハンダ付け箇所の確認
まずは内部を見てみましょう。上記写真で赤丸の印がある部分がハンダ付けをする箇所です。Pと記載している箇所は、ジャンパー配線をします。Lと記載している箇所には、ケーブルをハンダ付けします。
エキサイターの内部処理をします。
。まずは、ACジャックと基盤との電源配線を行います。赤く印をしてある部分を並列にジャンパー配線します。
約30mmに切断した銀線(0.8mm)に24mm程度のフッ素樹脂チューブを被せ、両端を3mm程度露出させます。
ジャンパー配線し終わったところ。ハンダゴテで基盤を傷めないように、素早く作業してください。
基盤に銀線を押し付け、微量のハンダを流し込めばOKです。同様に、ACソケット側も小さな穴があるので、そこへ線を挿入し、ハンダを流し込む感じで接続してください。
ケーブル接続の下準備
さて、電源部のジャンパーが出来たら今度はケーブルの接続です。
- まずは写真1の赤丸部分をご覧ください。基板上に「G」と表記してありますが、こちらにケーブルのグランド(アース)を接続します。残りの穴「H」には中心導体を接続します。
- 「H」には、そのまま中心導体を差し込むことが出来ますが、「G」側には線が多いため、そのま差し込むことが出来ません。そこで、長さ10mmの銀線を(0.8mm)を穴に差込み先ほどの要領でハンダ付けします。
今度はケーブルの下準備です。
- 写真1をご覧ください。今回はケーブル1.2m用意しましたので、1時側50cm2次側70cmに切断しました。※DSIXの電源アダプターを差し込む方を2次側としてください。方向性は1次側から2次側になります。
- ケーブルの中心導体の皮膜を約5mm程度剥き内部コアチューブを切断します。次に5mm程度シース・銅箔・シールドを切断し内部絶縁材を残します。そして8mm程度外部シースを剥きます。
- ケーブルをRCAプラグに挿入し、センターピン・シールドをハンダ付けします。(要領はこちらを参照)
- ハンダ付けが終了したら、プラグのネジをプラグ本体と平滑になるように締め込みます。*注意点DSIX箱だけは、まず箱を見て頂いて『DSIX』と書いてある方向から『D』から入り『X』から出るのでケーブルの方向性が有る場合は方向に合わせて作業をして下さい。
本体とケーブルの接続
さあ、ココまできたらあとわずか、できたも同然です。
- RCAプラグのハンダ上げが完了しましたら次の作業に取り掛かる準備をします。
- RCAプラグを付けていない片端を、20mm程外装シースを剥きます。その後シールドをよじって1本にまとめ、内部絶縁体を剥きます。スキン層が出てきたら先端を5mm程度剥き、内部チューブコアを切断し導体を撚ってまとめます。その後、先ほどまとめたシールドに10mmのスミチューブを被せ収縮させます。その後、12mmの熱収縮チューブをあらかじめケーブルに通しておきます。
- 2次側(ACジャックのある方)に先ほど作った、70cmのケーブルをハンダ付けします。先ほど先端をよじった中心導体を「H」と書かれた穴に挿入しハンダを流します。次に先ほど「G」にハンダ付けした銀線にシールドを巻きつけるように絡めてすばやくハンダ付けをします。このときあまり長くハンダごてを付けていると、銀線が取れてしまいますのでご注意ください。
すべてのハンダ付けが終了しましたね。いよいよ最後の仕上げです。
- ケーブルのハンダ付けが終了しましたら、先に通しておいた熱収縮チューブをケーブルの根元まで戻し、ヒートガン等であぶって収縮させてください。
- 次に、このまま蓋を閉めてしますとケーブルがBOXに留まりませんので、上蓋を閉めたときにケーブルが動かないように熱収縮チューブの上からビニールテープを巻きます。(今回のケーブルでは4周でジャストサイズでした。)
- 裏面のねじ穴にねじを挿入し、4箇所しっかりねじ止めします。
通常でしたらここで両端で導通試験を行いますが、今製品の場合は1次、2次が絶縁されていますから片方づつRCA部分でショートしていないかの試験をテスターで行ってください。
そして、完成です。
今回は、SL-75ADを使用して製作しましたが、他のケーブルで試してみても面白いですよ
もし、どうしてもご自分で作業が出来そうにないという方はご相談ください。